いらない感情シリーズ 8 折角(せっかく)のマイナスパワー
この『折角』という言葉、マイナスのパワーがすごい。
準備した側が使うと一気に冷め、
感謝の気持ちが飛んで行ってしまいます。
昔 母親が買ってきた服を着ずに置いておいたら、
「せっかく買ってきたんだから着なさいよ」と言われて、
〈せっかく〉という言葉にカチンときて
「こっちからお願いしたわけじゃないだろう」
と返してしまった。
対して田舎の親戚のオジちゃんオバちゃん。
『せっかく』という言葉を聞いたことが無いです。
「トウモロコシゆでたから食ってけ」
やや命令口調でぶっきらぼうなんだけど、食べようという気になる。
もちろん食べないと悪いなあという気持ちもあります。
心のなかでは「せっかく」の気持ちは入っているでしょう。
でも言葉には出さない。
短い単語ですがこの差は大きいですよ。
感謝から礼儀をすっ飛ばして嫌悪感へ一気にシフトさせるパワーがあります。
頂く側が
「せっかく作ってもらったのだから食べよう」と言うのも
イヤイヤ食べるような感じがするので、なるべく使わないほうがいいと思いますが、
準備する側は
『せっかく』を使ってはいけません。
自分の好意を無にするだけでなく、
相手をイヤな気持ちにさせてしまいます。